月島で和菓子カフェをやっている山の金時堂です。
本日は「草餅」について。以前のエントリーでご紹介しましたが、草餅は春の和菓子なんです。
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2月9日には「最強寒波」などというものがきまして、今年2019年には東京でも雪が降っています…
しかし、2月4日の立春を過ぎまして、暦の上では春です。暦では春は2月4日から4月16日まで。
草餅の「よもぎの力はすごい」
以前のエントリーでも草餅について触れたと思いますが、そのときは草餅の歴史に重きを置いておりました。今回はくさもちの「よもぎ」、そして「お餅」に焦点を当ててみたいと思います。
まずは草餅の「よもぎ(蓬)」について。
よもぎはお灸でも使われる
「○○鍼灸院」というとまず思い浮かぶのが、「鍼(針・はり)」。
これは人の体に鍼を刺すことで、体調を良くしていこうという方法です。鍼は主に中国で発展した技術です。中国の映画とかを見ると、激太の鍼を刺して… こんなの刺して大丈夫?と思うシーンがたまに出てきます(あまり私には知識がないので、ここら辺まで…)
一方で「お灸(おきゅう)」。これも「鍼灸」の双肩の一つですよね。
お灸として使う薬草が「蓬(よもぎ)」なんです。そしてお灸は主に日本で発展した技術なんです。
日本のよもぎは○
お灸の確かに起源は中国なのかもしれません。日本にも中国にも韓国にもよもぎは生えてます。だからどの国でもお灸は行われております。
しかしお灸で使われるよもぎの性質が優れていたことから、日本ではお灸が特別発展したそうです(逆に鍼は体に刺激が強すぎるため、刺激に弱い日本人の間ではなかなか発展しなかったそうです)。
「いやいや、よもぎなんてそんなに違いがないでしょ?」という方のために違いを少しだけまとめてみました(中国・日本)
- 芳香の強さ : 強い(中国) ・ 弱い(日本)
- 腺毛の多さ : 多い(中国) ・皆無(日本)
- 頭状毛の多さ : 皆無(中国) ・ 多い(日本)
- 夾雑物(余計な物) : 多い(中国) ・ 少ない(日本)
と植物学についてはよくわからないのですが、触った感じ、日本産のよもぎは柔らかいのに対し、中国産のよもぎは硬い感じです。
様々な要因から、日本のよもぎで作られた艾(もぐさ)の方が、温度が高く、燃焼時間も長いといわれております。そのように良いよもぎが育つ日本だからこそ、お灸が発展したのかもしれませんね。
だからと言って、中国産のよもぎよりも日本産のよもぎの方が絶対に優れている!というわけではないと思います。
和菓子でも中国産のよもぎを使うと、良い食感が出せなかったりするので、山の金時堂では日本産のよもぎを使っています。
効果は?
さて何故わざわざよもぎを使うのか。
よもぎには
- 免疫力を高める
- 解毒する
- 温める
などの力があるみたいです。
お灸のように体の上で燃焼させることもありますし、患部によもぎをそのまま貼り付けることで治療することもあります。それだけでも効果があるそうです。
少しスピリチュアル的なお話になってしまいますが、魔除けにもなるみたいですよ!
…このようによもぎは凄い… それを使っている草餅もすごいはずなのです!!
お餅は何?
草餅について、よもぎの他に外せないものが「お餅」。
お餅はもちろん「もち米」から作るところから始めるお店もあります。
とはいえ、ご家庭で作るとなると、もち米はなかなか骨が折れます。
そんなときに登場するのが「白玉粉」!
…とはいえ白玉粉100%だとモチモチしすぎてただのお餅のようになってしまって、草餅の食感ではなくなってしまいます。
「モチモチするけど、サクサク歯切れが良い」のが草餅
これがウチの者から良く聞く意見なので、白玉粉でもこれを表現しなければなりません…
おそらく色んなお店が材料の配合を試行錯誤なさっているのではないでしょうか(ウチの者に聞いたら、レシピはヒミツ… とのこと… 気になる!)
というわけで、春には草餅のメニューが多々出るかと思いますので、そのときは是非お立ち寄り下さい!
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