月島で和菓子カフェをやっている山の金時堂です。
本日は「煮小豆(にあずき)」について。
「煮小豆」はその名のとおり小豆を煮た和菓子です。
煮小豆とお汁粉の違い
「小豆を煮た」というと、「善哉(ぜんざい)」や「お汁粉」の方がメジャーかもしれません。
ではその違いは何なのでしょうか?
煮崩さないで小豆の皮を大事に!
ぜんざいやお汁粉の水分って小豆色に濁っていて、あんこっぽくなっていることが多いと思います。
一方で「煮小豆」の液体部分は透明に近いです。味はあるのですが、見た目は透明なのです。
これは、小豆の皮が破れないように弱火で時間をかけて煮たからなんです!
餡粒子を漏らさない
小豆の中には何があるか、皆様はご存知でしょうか?
実は「餡粒子(あんりゅうし)」という小豆の旨みを司るものが入っているんです。餡子の味も餡粒子によるもの。餡子の味の良し悪しはこの餡粒子の扱い方によると言っても過言ではないのです!!
小豆を煮ている際に小豆の皮が破れると、餡粒子が流れでて、濁った液体になります。
水分に餡粒子が流れ出るので、それはそれで美味しい。
このように煮ている際に小豆の皮を破り、餡粒子を水分に流した和菓子が「ぜんざい」や「お汁粉」と呼ばれているものだと思っています。
一方で、
小豆の皮を破らず、餡粒子を小豆に留めるように煮たのが「煮小豆」。
という認識でいます。
煮小豆の味は?
煮小豆について、小豆の旨み成分である「餡粒子」が小豆の中に留まっているということを説明しました。
これにより、餡粒子が小豆一粒一粒に凝縮されます。
ですので、
- 「より小豆の味を味わいたい」
- 「小豆のつぶつぶな食感も好き」
という方にはおすすめの和菓子です!!
まとめ
私は透明な液体の中に小豆が整然とぎっしり並んでいる「煮小豆」が好みです。
餡粒子が小豆の中に留まることで、うまみが一粒一粒にぎゅっとつまっている気がするのですね。
お砂糖は数回に分けて加え、一晩じっくり小豆に蜜を吸わせます。一回に入れると固くなるからだめ(浸透圧の関係)。少しずつすわせると、ふっくら。
すると、サラリとしていながらも、小豆の味が濃い「煮小豆」が完成します。
山の金時堂でも出すことがございますので、是非お越し下さい!!
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